2021/01/21

Kurta Shirts

 




今日の日差しは暖かい。久しぶりに手ぶらで街を歩いてみる。
行き交う人を見ているとコートやジャケットは脱いで手に持っている。
目が開けられない程日差しが眩しかったが、まだシャツ1枚とはいかない。
しかし、そんなに先の話ではない。そう感じた。


去年の夏、フランスへは行く事が出来ず日本で瀬谷さんとお会いする事が出来た。
コレクションを拝見し、とても気になる生地を見つけた。
それは備後で織られた生地で墨染めをしているそう。
ドライな質感で凹凸もあり、暖かい時期に丁度良さそうだった。

個人的に好きなKurta Shirtsでも使われていて、すぐに仕入れる事を決めた。
他にはいつも製作されているクッションカバーも同じ墨染めの生地だった。
よく見ると刺繍がしてある。聞くと矢羽根模様からインスピレーションを受けたそうだ。

その刺繍がどうも気に入ってしまい、思い切って聞いてみた。
『Kurta Shirtsにも刺繍出来ませんか?』と。

その言葉をきっかけにあっという間に決まった。
それはjazzのセッションのようにとても自然で情熱的な時間だった。

瀬谷さんは話がとても早い、そんな所も魅力的だ。


Kurta Shirtsは襟なしのシャツ。
なるべくステッチが見えない様に考えられミニマルが強い印象。
比翼でボタンも見えない様にしている。綿100%の墨染め。

首回りの収まりがとても気に入っていて襟なしのシャツとしては
1番着用しているかもしれない。


瀬谷さんと話をしている内に自然と出来上がっていったシャツ。
今週の土曜日にお披露目です。



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INSIDE MY GLASS DOORS

大阪市中央区久太郎町3-1-16 丼池繊維会館102北
06-4708-7886   
open 12:00-20:00  close Wed.


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2021/01/18

SABOTAGE







ORONGOに続き初めてご提案するモデル、SABOTAGE。
基本的にはCODEと近いがサイドにラインの入っているデザイン。
元々AFOURが作り続けているモデルだ。



今回のカラーテーマは『ロシア』。
1月のロシア正教のクリスマスに登場するマロース爺さんと孫娘の雪娘(snow maiden)の
イメージカラーである水色から着想を得て製作されたそうだ。
そしてサイドのラインにはロシア国旗を配している。



アッパーには上質なスウェード素材。しなやかな素材感で油分もしっかりと入っている。
インナーにはベジタブルタンニンのレザーを使っていて、モチモチしていて心地良い。



足を入れると包まれる様なフィット感、ソールは硬く地面を強く感じられる。
これがAFOUR特有の履き心地だ。歩き易い上に疲れにくい。
CODEやORONGOで使用しているオイルドヌバックレザーに比べると
柔らかく、馴染みの早い印象だった。



フェード感のある配色がとても良かった。
春には綺麗なトラウザースや色落ちしたデニムに合わせたいと感じた。




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2021/01/15

#01 Robert Walser

 















最近、少し太ってきたので一駅前で降りて歩いてみる。
普段は通らない道、通る車は多いが人通りはあまりない。
薄暗く、見慣れない景色の中進んでいく。

あまり荷物は多くない方だが小さなノートとペン、カメラをポケットに入れてある。
気になった事やお店を書き留めておく為だ。

スマホのメモは便利だが紙に書いた方が記憶に残ると思っている。



当店と同じ丼池筋にてtoi booksという本屋さんを営まれている

磯上さんに語り部を依頼しました。


磯上さんには尊敬している人物や好きな人漫画のキャラクターでも何でも良いので

今回作るまだ見ぬシャツを着て欲しい人物を教えて欲しいと伝えました。



そして返ってきた答えが小説家のローベルト・ヴァルザーでした。



そして、磯上さんが思うローベルト・ヴァルザーを

un/unbientのデザイナー、中村さんに伝えました。


そこからデザインを起こし、中村さんが思うイメージを

フリーで活動されている縫製士、咲季さんに伝えてもらい仕立てて頂きました。



その様な経緯を辿り、今回のシャツが完成しました。




今回製作した洋服はシャツでもありジャケットでもある。


薄手でシャツの様な雰囲気だがポケットを沢山付け
襟をコンパクトにする事によって羽織りの要素を持たせた。

負荷の掛かるポケットには芯を噛ませて補強も抜かり無い。

素材は梳毛ウールトロピカル。生地の動きがとても美しい。



実際に羽織ってみるととても軽く、心地の良い着用感。
ポケットが沢山あり必要最低限の物は持って出掛けられる。

内ポケットもあるので、どこに何を入れたか忘れるかもしれない。

今の時期はタートルのセーターの上に羽織ってコートが丁度良い。
もう少し暖かくなり春頃にはTシャツの上に羽織ればアウターとしても良さそうだ。



自分の頭の中の思考を他人に委ねる事によって
想像していた以上の洋服が出来上がったと思っている。

この一枚の洋服を手に取る人には自由に着て欲しい。

お洒落をしたい時でも散歩をする時や家でくつろいでいる時にも。


一度頭の中をクリアにして、委ねてみると新たな発見があるかもしれない。




#01 Robert Walser
size / 1,2,3
price / ¥38,500(tax in)

1/16(土)から店頭に並びます。
オンラインにも掲載する予定ですので、是非ご覧下さい。

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2021/01/11

思考の外側

 




語り部という人 → toi books 磯上竜也 @toibooks

洋服をデザインする人 → un/unbient 中村 和教 @unbient

洋服を作る人 → 咲季 @vivi_x_s

洋服を売る人 → INSIDE MY GLASS DOORS @insidemyglassdoors  @insidemyglassdoors8

そして・・・その洋服を買う人 


それぞれの思考を一旦誰かに委ねてみる事にしました。

 

当店と同じ丼池筋にてtoi booksという本屋さんを営まれている

磯上さんに語り部を依頼しました。

 

磯上さんには尊敬している人物や好きな人

漫画のキャラクターでも何でも良いので

今回作るまだ見ぬシャツを着て欲しい人物を教えて欲しいと伝えました。


そして返ってきた答えが小説家のローベルト・ヴァルザーでした。

 

そして、磯上さんが思うローベルト・ヴァルザーを

un/unbientのデザイナー、中村さんに伝えました。

 

そこからデザインを起こし、中村さんが思うイメージをフリーで

活動されている縫製士、咲季さんに伝えてもらい、仕立てて頂きました。

 

その様な経緯を辿り、今回のシャツが完成しました。

 

販売する私たちはその思考を自分たちなりに解釈し

皆さんにお伝えしようと思います。

 

皆さんには色々な情報を一度クリアにして、一旦私たちに委ねて欲しいと思っています。

 

このシャツを所有した人たちはそれぞれの思いで自由に服を着る。

 

それが本来の洋服の楽しみ方なのかもしれません。

 


販売は1/16(土)からです。


このプロジェクトの為にwataru nakazakiさんに依頼し冊子を作りました。

toibooksの磯上さん、un/unbientの中村さんにもご協力頂き文章を書いて頂きました。


あまり洋服に興味の無い方も本に興味の無い方も

少しだけでも気になってもらえたらとても嬉しいです。



次回は作ったシャツについてお話しします。




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2021/01/09

NEW PROJECT

 



1枚の洋服を作る。

まず、自分の頭だけで考えるのをやめました。

ある人にバトンを渡し、考えてもらう。
そして次のバトンはデザイナーへ。
その考えを頭の中で解釈し、生地を選んでもらいデザインを起こす。
最後のバトンは縫製士へ。

そしてお店に戻ってきた洋服(思考)は私たちの解釈で皆さんにご提案します。


それぞれの思考を他人に預ける事によって
思い掛けない何かが生まれるのではないか。

そんな思いから始まり去年の4月から少しずつ進めていた新しいプロジェクト。

『思考の外側』

近日、お披露目する予定です。


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2021/01/08

ジーパンは青春の味

 




洋服に興味が出て買い始めた頃、もっぱらリーバイスのジーパンばかり買っていた。
バレンシア工場製の復刻から始まり少しずつヴィンテージを探す様になった。

当時は高校生でアルバイトだけでは中々買えなかったので
週末開催されるフリーマーケットに良く顔を出し探していた。

そこでヴィンテージのリーバイスばかり持ってきているおじさんに出会った。

何度か通う内に顔を覚えられ、『今日はとっておきがあるよ』と
出されたのがボロボロのXXだった。

ウエストは確か40インチ位で、ベルトを思いっきり締めてもでかい。
悩んだが、XXとしては超格安だったので結局買う事にした。

色々なジーパンを買って穿き倒したが、結局1番穿いた(好きだった)ジーパンは
おじさんから購入したおおよそ40インチのXXだった。

ワタリと裾の太さが絶妙でウエストがジャストの物だと細過ぎてしっくりこなかった。


COMOLIのジーパンを見ながらその事を思い出し、話を聞くと
デザイナーの小森さんも同じ様にXXを穿いていたらしい。

だからウエストはある程度ジャストに近い大きさで
太さは38インチ位のバランスのデニムを作ったそうだ。

ジーパンの理想の形。
懐かしくもあり新しい。


デニム 5P パンツ ¥32,000+tax
デニム 5P パンツ(BREACH) ¥36,000+tax



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2021/01/05

ORONGO

 


ORONGO MATT GRAY

CODEとは違いラフなデザイン。パキッとした色目ではなく
淡い色をイメージしグレイッシュなブラウンのリクエストをしていた。

出来上がった色は思っていたよりグレーが強かったが想像を遥かに超える良い色だった。
聞くと、偶然出来上がった色らしい。狙っては出来ない色。
ひと目見て好きになってしまった。

そして履き始めると軽い履き心地に驚く。
サイズがピッタリ合っているハンドソーンの革靴を履いている様だ。

私は一度気に入ってしまうと毎日使ってしまう所がある。
気が付くと、お店に来る日も休日もずっと履いていた。

革がどんどん柔らかくなり足の形に変化し、より履き易くなった。
色も少し深みが出てきた様に感じる。
CODEと同じで革靴が好きな人の為の革靴の様なスニーカーだ。

1年近く大変お待たせしました。


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